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2009年2月21日

2009/02/21

全国に広がるか、この制度

橋下知事が「人的資源マネジメント案」を発表した。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/223825/
これは知事が招き入れた民間の人事コンサルタントが関与して作られた案だと思うが、良いものになっていると思う。

組織とは人であり、組織を活かすも殺すも人の使い方次第である。
公務員の人事は玉突き式に人をぐるぐる回していくだけで、個人の専門能力や意欲というものは、現実には考慮されない。何かで業績を上げたとしても、いくらかプラスになれば幸運という程度。一方外部から目立つほどのものだと、かえって疎んじられないとも限らない。

結局、そういう制度が個人のやる気を削ぎ、事なかれ主義、前例踏襲に陥らせてしまっているのである。
キャッチアップモデルで走り続けた高度成長期にはそれで問題はなかった。けれども専門分野が多様化し、遭遇したことのない問題を解決していかなければならないこの時代にあってその制度はもう役に立たない。
省益あって国益なしと言われる霞ヶ関の状況を見てもわかるように、もはや手段が目的化してしまい、機能不全に陥っている。

ポジション・システムを取っていない日本の行政機関の人事制度の最大の欠点は、高い専門性を持った職員が
自身の責任とプライドを持って職務に臨めないことだ。多様な職場を経験することは出来ても、それでは浅く広く知ることができるだけで、民間企業のスペシャリストにはなかなか叶わない。誰もがそれを分っているから、責任なんて言葉が出てくるとおっかない。だからできるだけあいまいな方が都合が良い。特定分野でのプロ意識など必要ないのだ。

けれどもその特殊な感覚は、世間の常識からはどんどん乖離し、一般の人からすれば理解できないものになっていたりする。その落差をことさら大げさに言って見せ、一般人の共感を得ているのが橋下知事なわけだが、この人事制度の改革案は、そういった特殊な世界を成立させている要因にもなっている人事に踏み込み、変えていくという、組織の体質改善、根本からの「治療」といえる。

だが自治体は国にあれこれと指示され、縛られている部分が非常に多い。
橋下知事だけでなく他県の知事も地方の負担金について意義を唱えたが、財政再建のためとして文化面での事業支出を切りつめるよりは、こういうことにこそ矛先を向けるべきだ。国との関係に疑問を感じ、意義を申し立てることのできる組織に自治体がなっていけば日本も変わっていくだろうし、そうでなければならない。
橋下知事は自らのキャラクターをそういう部分で活かすべきなのだ。

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