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2008年3月22日

2008/03/22

知事、それよりコレです

以前、橋下知事には全く期待していない、期待できないと書いたが、それは彼の言葉があまりにも軽く、そういう態度を不愉快に思ったし、責任ある立場に相応しくないという拒否感を覚えたからだ。
某女性職員のように口には出さなくても、そういう反発を覚える人は少なくないと思う。
職員は皆、知事の命令一つで動かなければならない。自分の身を預けるのに、自分たちのことを考えず、外向けのパフォーマンスだけでモノをいうリーダーに反発を感じるてもおかしくはない。
だから彼はまず、もう少し自分の言動に注意をする必要がある。そうしなければ内部がぎくしゃくしてしまう。実務レベルで仕事を進められるようになるのはそれからだ。

では次に彼がすべきことは何か。
行政は素人であり 、何が専門か良く分らない彼に出来ることは、素人感覚の徹底だと思う。

役所には普通の人にとって「なんで?」と思うことがたくさんある。それを普通の感覚でもって洗い清めるのだ。土木とか福祉とか教育とか、そんな専門分野に口を挟む必要はないし、挟んだ所で良い結果が出るとは思えない。そんなことよりも、ただ役所という組織の種々の問題の発生源となっている「人事制度」について、素人感覚を持ち込んで徹底的に見直してもらいたいと思うのだ。

ご存知のとおり公務員は民間と違い、「身分の保証」という法の庇護の下にある。そのうえ市場の評価という、民間では当然の、自分のやったことに対する責任を負うしくみがない。
どんなに頭の良い人が集まっていても、公的な組織が税金を無駄にしたり、腐敗してしまう理由はその一点に尽きる。
自分の専門分野と仕事の内容が一致して、やりがいを持てれば良いが、違った場合は不幸の始まりだ。人事は順送りだから希望したところで異動できるものではない。情熱を捨て、大過なく過ごしてそれなりの生活を手に入れるという、年功序列のエスカレーターにしがみついているしかなくなってしまうのだ。

厳しい競争に晒されている民間企業の人からすれば羨ましく見えることかも知れないが、それは頑張りたい人、やる気のある人にとっては逆にひどい制度である。それにもめげずに頑張った場合でも、与えられる見返りは結局徒労と挫折だけなのである。
そうして一部を除き、あとは何も考えず上から言われたことだけをこなす人ばかり増えていく。文句をいわず、言われたことはどんなことでもやるというのはそれで職員としては立派かもしれないが、そんな人ばかりで良いわけがない。(単に堅い就職先として公務員を選んだ人には結構そういうタイプが多い)それに、そもそも組織は人を、その能力・適性に応じて使うべきだ。だがそんな当たり前のことが役所では行われていない。国と、わずかな例外を除いたすべての自治体がそうだと思う。

そんなわけで、職場での仕事というものは、やりがいを感じてやるものではなく、お金のためだけに、自分の時間を売るものになってしまう。人生における関心事がお金と私的な生活だけになってしまう。そうして本来公務員として背負うべき使命などどこかに消えてしまうのだ。そうなるといかに儲けるかということだけに熱心になり、天下りとか、そういったことにばかり精を出すようになってしまう。
だが、公務員が自らの使命感や興味、仕事自体に誇りと喜びを感じることのできる職場を作れば、そんなレベルの低い話はそもそも出て来ないと思うのだ。だからすべてが今の人事制度に根ざしていると私は考えている。

ではどうすれば良いか。解決のための良い案がここにある。
http://sankei.jp.msn.com/life/trend/080311/trd0803110301001-n2.htm
橋下知事には是非ともこれを全国に先んじて実行してもらいたいと思う。
そうすれば自然と組織風土が変わり、良い仕事ができるようになるだろう。

人間誰だって良い仕事をしたいと思っているものだ。そして、そういう仕事ができれば金なんて二の次なのだ。金以外に興味が無くなってしまうような人事制度だから、そこで働く人間と組織が金のことしか考えなくなり、内側からどんどん腐っていくのだ。民間会社ならそれでもいいだろう、いずれ市場から排除されるから。でも公的な機関でそれは許されないのだ。

だから、知事も外に向けてどうこう言うよりも、まず組織内部の制度を、作り替えて欲しいと思う。そうすればおのずと結果は出るだろう。法の庇護の下で、扱いは難しいかもしれない。しかし三重県知事が手をつけたのもそれであり、それが効果を発揮するというのが自治体という組織の内部にいた私の実感でもある。

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