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2007年5月1日

2007/05/01

行政の人事制度の問題点1

 どんな組織でもいかにうまく人を使うかは常に頭を悩ませる問題だろう。
個人の希望ばかり聞いてはいられないし、組織の論理だけで個人の意志を無視しては意欲を削ぐことになってしまう。

民間企業なら、いずれにしても売り上げや報酬という明確な数値によって結果に現れるから、やり方がまずければ変えようということになる。しかし行政の場合、いくらやり方がまずくてもそのような結果を目にすることはまずない。そのため、古い制度がいつまても温存されてしまうという問題を抱えている。

行政において、その仕事は大きく分けて企画立案的なことと現場対応的なことの二つである。
企画立案的な立場の最たるものがキャリア官僚であり、その仕事の内容は難度が高く、かつ責任重大で肉体的にもハードであるが、それだけにやりがいも大きいといえるだろう。そしてそのようなやりがいを求める人が就くべき仕事だと思う。
決して関係法人を次々と渡り歩いて退職金をかき集めるのが目的であって欲しくはない。もっとも、それくらいのリターンがなければやっていられないという意見もあるかもしれないが、それはここでは置いておく。

現場対応的な仕事の最たるものが医師などの専門職や現業部門、また一般行政部門でいえば市役所や町役場などでの住民と直接接する職場となるだろう。
彼らにとっては目の前の仕事一つ一つをこなすことがやりがいだろうし、あるいはやりがいなどなくても、地域に根ざし、生活とのバランスをとった生き方ができればそれで満足なのかもしれない。

しかしそのようなものだと一度決めてしまうと永遠にそのままなのが役所である。
人事制度の上でもこのような色分けをしてしまい、それですべて丸く収まると考えている。
現場の人間はずっと現場のままで、キャリアは出来が悪くても丁重な扱いを受ける。実際は現場にいて初めて分ることもあるのに、そんな意見が日の目を見る機会が存在しない。キャリアは現場で経験を積ませてもらえるのに、現場の人間には企画立案するチャンスが与えられないのだ。
これはキャリアvsノンキャリアだけでなく、国vs地方自治体、事務職vs技術職といった関係においても出現している関係であり、根幹において行政組織がいかに簡単に労働力を管理することしか考えていないか、ということが明らかなのである。

その結果として行政組織の業務効率は低いままで、風通しの悪い組織は硬直化し、時には腐敗して不正を行い、市民感情から遠いところで自己満足な仕事に終始することになってしまう。

(2へつづく)

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