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2005年4月28日

2005/04/28

フィードバックのない世界

 公務員の仕事は基本的に与えられたことをやるだけのものである。いくら頑張ったところで給料があがるわけではないし、昇進するわけでもない。だからたとえ9時から5時半まで、出勤だけしてあとは何もしなくても、クビにはならないし、のうのうと暮らして行ける。
・・・というのは極端な例だが、実際普通に真面目に働いている職員にとっても、自分のやったことに対する成果、反応、評価というものをなかなか客観的に得られない仕事ではある。
民間会社なら、仕事の成果が会社の業績、株価、ボーナス、給料に現れ、場合によっては失業という結果に現れ、良きにつけ悪しきにつけ仕事の成果を身を持って感じる事ができるが、公務員にはそういうものが全くないのである。下手をすれば、すべてが自己満足で完結する世界なのだ。また、良い結果を出して当たり前という見方をされるということもあり、そういう点では非常に損な立場ではある。

 私が就職した時、最初の一週間でもう面白くなくなり、意欲を失った。すぐに辞めそうに見えたのだろう、課長は私を呼び、サシで話して引き止めた。その職場は出向先の機関でもあり、特殊な環境だったから、それを当たり前と思うな、というような話だっただろうか、私は素直に言う事を聞いて、退屈しながらも続けて行く事にしたが、その時以来、自分の働きと、その成果である報酬の間に何の関係もない事にずっと気持ち悪さを感じている。

「やる気のある者は去れ」とは、今の公務員の世界に非常に良く当てはまる言葉かもしれない。本当に何か仕事をしたいという情熱があるならば、そんな古い体質の大きな組織の中でがんじがらめになっているのではなく、ホリエモンのようにやっていく方が良い。しかし行政というのは独占機関である以上、その中に属するしかそこでやっている仕事に関与することができないのだ。しかもその組織は縄張り意識と閉鎖性、事なかれ主義が幅を利かせる世界で、道は平坦ではない。

 何度も言うように、民間会社のような利益追求というシンプルな目標設定ができるわけでもなく、競争主義の導入が簡単に是とも言えない仕事であるが、それでも自分たちのやった仕事に対する評価を知る事はできる。そしてそのことに対する責任を取る事もできる。まずはそれくらいやるべきである。評価を下すのには納税者という客観的な第三者がいるのである。それくらいの緊張感がなくて良い仕事ができるだろうか。本来すべての職員がその辺に鋭敏な感覚を持っていなくてはならない。

 人は、必死になって初めて頭を使うし、火事場の馬鹿力も湧いてくるものだ。しかし、公務員の世界には、上層部の一部を除くと、そんな切迫感はない。いくら財政が危機的状況だといっても、所詮自分たちのクビが飛ぶわけではないのだ。気楽なものである、かなしいことに。

 フィードバックを与える納税者としては、あら探しをしてこまごまとした小さなことを指摘してバッシングをするのではなく、できるだけ大きな問題を見つけ、理路整然と問い正していくべきである。
彼らは閉じた世界に済む臆病な生き物であり、有能ではあるが嘘つきでずる賢く、権力に弱いという性質を持っている。そんな動物を調教するつもりで望まねばならないのである。

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