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2005年4月24日

2005/04/24

不良債権の職員

 鳥取県で、勤務成績の最低ランクだった職員に退職を促し、退職者がいたことが明らかにされた。

 自分が役所で働きだしてから知った事で意外だったのは、そういう、職員の「不良債権」がかなりの数に上るという事実である。どこかで聞いた話では、使い物にならない人は、3%だったか、そのくらいに上るということである。

 言うまでもなく公務員という職業は、よほどの事がない限りクビにはならないが、同時に、頑張ったからといって直接それが評価されることも基本的にはない。皆、一定の枠内で指示されたことをしなさい、という扱いである。けれどもそんな中で、どうしても仕事に不適応だったり、やる気がなかったりして、使い物にならない職員が生まれているようである。実際、私もこれまでに2,3人、それに近い人物を見た事がある。

 彼らは本当に、仕事をしない、あるいはできない。ある程度の年齢で、それなりの地位にあっても、全く期待された職責を果たしていない。むしろ、ある程度の年齢以上に多く見られる。
タイプはいろいろだ。見るからにやる気がなく、誰とも言葉を交わさずただじーっとしている人、一応仕事はしているふうだが、実際は言い訳ばかりして何もせず、会議があれば行方不明になるという人、逆にクソ真面目に何かやっているが、それが全く無意味なことで、人に言われてもそれに固執し、それ意外はできない、と頑固に受け付けないタイプ・・・
彼らは異動して職場環境が変わっても、変わる事はない。それでも、基本的に責任を取らされることはない。クビにはならないからである。迷惑するのは周囲と組織、そして結局は納税者である。

 彼らがただ仕事ができずに職場にいるだけなら良い、しかし問題なのは、それなのにちゃんと働く人と同じように給料をもらっているということである。年功序列の給与体系では、彼ら一人で働きの良い若者が二、三人雇えるのだ。それなのに、彼がいるおかげで職場の定員が埋められ、事実上職員が不足した状態を余儀なくされる。

 問題は、なぜそのような職員が生まれるのかということと、どう対処すればよいかということである。前者については、個人の資質が大きいように思われる。自分の能力・適性が行政の仕事にマッチしていないのだろう。また、たとえそうだとしても仕事をしながら自分を磨いていけば良いのだが、それができなかったり、間違った方向に行ってしまうこともあるようだ。だが、早いうちに適切な助言があれば、修正が可能だろう。
対処の方法だが、早いうちにカウンセリングなど客観的に自分を知る必要があるだろう。そして本当に自分にあった仕事を見つけるべきである。

 しかしここで問題となるのが、公務員の身分保障である。恣意的な扱いを防ぐ必要があるため、その身分に変更を生じるような措置には、かなり神経質である。
しかし、だからといって放ったらかしもまずい。その線は守りつつも、職員が自らの能力を客観的に知り、良い仕事をしていける環境を整える必要があると思う。それがなければ、本人にとっても人生を無駄にすることになりかねない。そもそも彼らだってこれではいけないとか、自分に合った仕事をしたいと思っているかもしれない。だけどそれには勇気もいるし、努力も必要である。けれどそのままいれば、とりあえずは安泰だ。そんな生ぬるい束縛の中で飼い殺しされているともいえる。彼らを束縛することには何の意味もないのだが・・・

 利益という明確な指標がなく、競争がなじまない面があるにせよ、そこで働く者が客観的に自分の能力を認識し、目的に向かうことは不可欠である。そういった工夫がこれからますます求められるべきだろう。

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