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2005年4月18日

2005/04/18

土木という世界

 国や地方が集めたお金はいろいろなことに使われる。その中でもわれわれにとって分かりやすいものの一つが土木工事である。
渋滞を引き起こす道路工事や、災害で崩れた山や河川を補修したり、生活排水を処理する下水道を整備するのも皆、土木工事である。それらは行政機関では国なら国土交通省、地方なら土木部、土木局などというところが担当している。

 こういった自然を相手にする仕事は、日本のような変化の激しい気候の土地では、終わりがない。ナスカの地上絵も、エジプトのピラミッドも、もしあれが日本にあったとしたら、とっくの昔に跡形もなく消え去っていただろう。山古志村を襲った地震を見れば分かるとおり、この列島の上では人間の努力など自然の力の前では全く無力である。
しかしそれでもわれわれはこの土地に住み、安全で快適な暮らしをしたい、だから常にこの国土を相手に格闘し続けなければならないのだ。そのためには多額の土木関連予算が必要になってしまうのである。

 戦後特に、焼け野原になった都市を蘇らせ、経済を立て直すために、街や道路、港や川を整備し、空港をつくり、高速道路をつくってきた。そのことによって今、便利で快適なくらしを手に入れる事ができた。人間の手による破壊だけでなく、凶暴な自然に立ち向かい、叡智を振り絞り、立ちはだかる幾多の困難を克服してきたわけだ。それはまさに「プロジェクトX」そのものだ。

そういった事の性質上、土木という世界においては行政の役割が非常に大きく、存在感や発言力も大きい。行政が主導的な立場に立っている。その事は土木工事における土木技術者の立場を非常に強いものにしており、主要中央官庁で技術系がトップになれるのは、国土交通省だけだそうだ。

 しかし、こういったことが一方では弊害も生んでいる。彼ら土木技術者は、技術屋として自分たちに誇りを持っており、そのことはまあ良いのだが、それは事務系に対する屈折した感情にもなるし、専門分野以外への無関心、無理解、優越感ともなる。身内同士で内向きになることもあり、技術屋という枠の中で閉じている。その一方で巨額の予算を執行する組織でもあるから、問題が大きいのだ。

後日、経験を元に、具体的な例を挙げてみようと思う。

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